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特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例(セルフメディケーション税制)について

2016.12.28

所得税法等の一部を改正する法律が平成28年4月1日より施行され、セルフメディケーション推進のためのスイッチOTC薬控除(医療費控除の特例)が創設されました。

≪創設の目的は?≫
国民のセルフメディケーションの推進を目的としています。セルフメディケーションはWHO において「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当すること」と定義されています。セルフメディケーションを推進していくことは、国民の自発的な健康管理や疾病予防の取組を促進することはもちろん、医療費の適正化にもつながります。

≪セルフメディケーション税制とは?≫
適切な健康管理の下で医療用医薬品からの代替を進める観点から、健康の維持増進および疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人が、平成29 年1月1日~平成33 年12 月31日までの間に、自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る特定成分を含んだOTC医薬品(いわゆるスイッチOTC医薬品)の購入の対価を支払った場合において、その年中に支払った対価額の合計額が1万2千円を超えるときは、その超える部分の金額(上限:8万8千円)について、その年分の総所得金額等から控除する新税制です。

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≪セルフメディケーション税制の適用を受けるには?≫
セルフメディケーション税制の適用を受けるにあたっては、個人がその年中に健康の保持増進及び疾病の予防への取組を行うことが必要とされており、確定申告書の提出の際に、この適用を受けるためには、個人が、その年中に健康の保持増進及び疾病の予防への取組を行ったことを明らかにする書類を添付又は提示する必要があります。

健康の保持増進及び疾病の予防への取組とは?

  1. インフルエンザ等の予防接種
  2. 市町村のがん検診
  3. 勤務先等(会社等)で実施される定期健康診断
  4. 特定健康診査
  5. 健康診査

健康の保持増進及び疾病の予防への取組の証明について

  1. 氏名
  2. 取組を行った年(平成29年1月1日以降に受診し、確定申告の対象となる年と同一の年に受診したものであること)
  3. 事業を行った保険者、事業者若しくは市町村(特別区を含む)の名称又は診察を行った医療機関の名称若しくは医師の氏名が記載された領収書、結果通知表等

1~3が確定申告書への添付などが求められています。
※証明書については、保険者(国民健康保険組合等)が発行

証明依頼書

証明依頼書

一定の取組の証明が不要な場合について
領収書や結果通知表等のいずれかがあれば、保険者からの証明は必要ありません。

≪従来の医療費控除との関係は?≫
セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)による所得控除と、従来の医療費控除を同時に利用することはできません。購入した対象医薬品の代金に係る医療費控除制度については、従来の医療費控除制度とセルフメディケーション税制のどちらの適用とするか、対象者ご自身で選択することになります。

≪セルフメディケーション税制の適用を受ける際に必要となる証明書類(レシート等)の記載事項は?≫
本税制の対象商品の販売時に購入者へ渡す証明書類(レシート等)の記載事項が示されました。

  1. 品名
  2. 金額
  3. 当該商品がセルフメディケーション税制対象商品である旨
  4. 販売店名
  5. 購入日を明記が求められ、レシートであるか、手書きの領収書であるか等は問われません。

「③当該商品がセルフメディケーション税制対象商品である旨」について
レシートで対応する場合は、下記のア又はイのとおりとすることが必要です。

ア.商品名の前にマーク
(例えば「★」)を付すとともに、「★」はセルフメディケーション税制対象商品」)をレシートに記載

イ.対象商品のみの合計額を分けて記載

1~5の事項が明記されているのであれば、レシートであるか、手書きの領収書であるか等を問いません。

≪確定申告はいつ行えばいいのか?≫
確定申告をする必要がある方は2月中旬から3月中旬の定められた期間に確定申告を行う必要があります。

≪セルフメディケーション税制対象の医薬品は?≫
医師によって処方される医療用医薬品から、ドラッグストアで購入できるOTC医薬品に転用された医薬品(いわゆるスイッチOTC医薬品)です。本税制の対象となるOTC医薬品(約1,500 品目)は厚生労働省のHPで掲載しているほか、一部の製品については関係団体による自主的な取組により、対象医薬品のパッケージにこの税制の対象である旨を示す識別マークが掲載されています。 ※ なお、薬局製造医薬品(薬局製剤)においても、対象成分を含有する品目がありますが、こちらは本税制の対象外となります。

参考:セルフメディケーション税制対象製品 識別マーク

参考:セルフメディケーション税制対象製品 識別マーク

※ 識別マークの配色やサイズについては、製造販売業者や製品によって異なります。

≪控除の対象となる額は税込みか税抜きか?≫
実際に支払った税込み後の価格が控除の対象となります。

≪購入した証明書類をなくしてしまった場合は?≫
セルフメディケーション税制を活用される場合は、必要事項を記載した領収書が必要ですので、購入した薬局等でレシートの再発行をしていただく必要があります。
また、証明書類に対象医薬品の目印が付けられていない場合も同様です。

≪平成29年1月1日以降に新たにリストに追加された品目については、平成29年1月1日以降の購入であれば、リスト掲載前の購入であっても税制の対象になるのか?≫
対象となります。

≪セルフメディケーション税制施行への対応と返品・交換の抑制について(ご協力のお願い)≫
セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)について日本一般用医薬品連合会から本税制に関する対応状況の報告と返品・交換の抑制の依頼がまいりました。
同連合会では構成5協会を通じて製造販売業者へ識別マーク(参考)を表示した製品の出荷を要請しており、本年10月より順次出荷がされる見込みです。こうした対応の結果、識別マークの表示品と非表示品の混在が想定されますが、非表示品であっても本税制の対象となること、非表示品であっても販売可能であること等の理由から、識別マークの対応有無による返品・交換の抑制についてご理解いただきたいとのことです。

会員の皆様へ

対象となる一般用医薬品

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