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No.5 目薬のなぜ?

2015.08.08

目薬のなぜ?

目薬は1回に何滴点眼すればいいのですか?

目薬は通常1回1滴で十分効果があります。たくさん点眼したからより効果があるというわけではありません。場合によっては全身性の副作用につながる可能性があります。
点眼した目薬は、目頭にある涙点と呼ばれる穴に入り、涙道を通って鼻の方に流れ、鼻腔から咽頭部、消化管へと流れていきます。涙道を通る間に一部鼻粘膜から吸収されて全身循環に移行し、全身性の副作用が現れます。そのためむやみに点眼滴数を増やさないことが重要です。また抗生物質や抗菌剤の点眼液を必要以上に点眼することは耐性菌の発生につながりますのでご注意ください。

目薬を2種類以上点眼するときはどうしたらいいのですか?

TH_LIFB0042種類以上の点眼液を連続して使用する場合、最初に点眼した薬は、次に点眼した薬によって洗い流される可能性があります。また防腐剤等の添加物が配合変化を起こしてします可能性もあります。これらを回避するために2種類以上の点眼液をさす時は、5分以上間隔をあけて点眼します。
点眼順序については、医師から指示が出ているときは、その指示に従ってください。特に指示がないときは、主剤と考えられるものを後に点眼します。粘性のあるものや懸濁性のものも後から点眼します。
点眼液の効果が最大限に発揮されるためには、正しい点眼方法で使用されることが重要です。

コンタクトレンズをつけたまま点眼してもいいのですか?

防腐剤無添加の人工涙液製剤、またはコンタクトレンズに吸着しにくい防腐剤が使用されている人工涙液製剤以外の点眼液をさす時は、コンタクトレンズをはずしたほうがいいでしょう。点眼液は開封すると細菌に汚染される可能性が高いので、ほとんどの点眼液には防腐剤が添加されています。防腐剤の中には高濃度になると毒性の強いものもあり、角膜のたんぱく質を変性させ、角膜や結膜の上皮剥離や欠損を招く場合もあります。コンタクトレンズを装着したまま点眼すると、これらがレンズに付着し、長時間上皮細胞と接触することで薬剤の影響が受けやすくなります。コンタクトレンズをはずして点眼した後、少なくとも5分くらいはコンタクトレンズの装着を控えましょう。粘性の高い点眼液や懸濁性の点眼液については、30分から1時間は時間を空けたほうがいいでしょう。

目薬の保管方法は?また開封したらどれくらいもちますか?

未開封の場合は、特に冷所保存でない限り室温(1~30℃)で保存してください。一度開封した目薬は、直射日光の当たる場所や温度が高い場所での保管は避けて、できるだけ涼しい場所で保管し、速やかに使用してください。冷蔵庫での保管も問題はありませんが(冷凍は不可)、冷たい目薬を点眼するとめまいのような症状が現れる場合もありますので、なるべく室温に戻して点眼してください。
また開封した目薬の使用可能な期間は、保存状態にもよりますが、一般用医薬品で開封後3ヶ月、医療用医薬品で開封後1ヶ月を目安にしてください。未開封の状態では期限内は大丈夫ですが、濁りなどが生じていれば使用しないでください。

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